新型スープラの内装は高級感がある?装備やデザインをチェック

5代目GRスープラの水平基調コックピットとスポーツシートを明るいガレージで確認するイメージ スープラ
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5代目GRスープラの内装は、豪華装備を並べる高級車とは違い、運転しやすさと上質な素材を組み合わせた機能美が魅力です。

この記事では「新型」という曖昧な呼び方を避け、2019年に登場した5代目GRスープラ(DB型)を対象に、主に2024年11月時点の国内仕様を基準として内装を整理します。2022年や2025年の改良点は、時系列を分けて紹介します。

5代目GRスープラの内装は高級感がある?

結論からいうと、5代目GRスープラには十分な上質感があります。ただし、広い室内に豪華な装飾を並べる方向ではなく、ドライバーを中心に必要なものを凝縮したスポーツカーならではの高級感です。

トヨタは2019年5月17日、5代目となるスープラを日本で発売しました。2002年の生産終了から17年ぶりの復活で、BMWとの包括提携による最初の商品として開発され、オーストリアのマグナ・シュタイヤー社グラーツ工場で生産されています。

僕は今回、トヨタの発表資料や国内向けカタログを中心に調べています。実車の素材を触ったり、着座して長時間走ったりした体験をもとにした評価ではないため、質感や乗り降りのしやすさについては断定せず、公式資料から確認できる設計・装備を中心に判断していきます。

なぜ内装までドライバー中心なの?

5代目GRスープラの内装を理解するには、まずクルマそのものの設計を見ると分かりやすいです。

5代目は2シーターに割り切ったことでホイールベースを2,470mmとし、当時の86より100mm短くしています。前後重量配分についても50:50を実現したとトヨタは説明しています。

つまり、そもそも「できるだけ広い室内を作る」という発想のクルマではありません。

2人が乗るためのタイトな空間を作り、その中心に運転操作を置く。この考え方がインテリアにもそのままつながっています。

トヨタは発売時、薄く水平基調に見えるインストルメントパネルについて、高速域での視認性を確保し、車両の姿勢変化を感じ取りやすくする狙いがあると説明しています。さらにドアトリムからセンターコンソールのニーパッドまでを連続させ、ドライバーを包み込むようなコックピットを構成しました。

ここは単なる「スポーツカーっぽい形」ではなかったわけですね。

A80スープラと5代目では何が違う?

先代のA80型スープラも、運転席側へ操作系を向けた特徴的なインストルメントパネルを持っていました。

5代目はA80のインパネをそのまま復刻したわけではありません。むしろ方法はかなり違います。

A80が物理的なパネル形状によって「運転席を囲む」印象を強くしたのに対し、5代目は8.8インチTFTメーターやヘッドアップディスプレイ、ステアリングスイッチなども利用して、ドライバーの視線と操作を中心へ集めています。トヨタ自身も5代目を「ドライバー中心」のコックピットとして説明しています。

僕はここが新旧スープラを比べるうえで面白いところだと考えています。

A80と5代目は見た目をコピーした関係ではなく、「運転する人を中心に室内を組み立てる」という目的を、それぞれの時代の方法で表現したクルマと見ることができます。


GRスープラのメーターや内装装備は何が特徴?

5代目GRスープラでは、運転に必要な情報や操作系をドライバーの周囲へまとめていることが大きな特徴です。

2019年の発売時から、8.8インチ高精細カラーモニターを使ったメーターを中心に、ヘッドアップディスプレイやステアリング周辺のスイッチなどを組み合わせたコックピットが採用されました。トヨタ自動車公式サイト

8.8インチメーターは大きさより配置がポイント

ドライバー正面には、8.8インチの高精細カラーモニターを使ったメーターが配置されています。

タコメーターやシフトインジケーターなど、スポーツ走行で確認したい情報を集め、小径ステアリング越しでも自然に確認できるよう考えられています。

ここで僕が注目したのは「8.8インチだから豪華」という部分ではありません。

大切なのは、必要な情報をドライバーが見やすい場所へ集約していることです。

スマートフォンでも、画面が大きいだけで使いやすくなるわけではありませんよね。よく使う機能が分かりやすい場所に並んでいるほうが、実際にはずっと使いやすく感じます。

スープラのメーターも同じで、画面サイズそのものより「何を、どこで確認するか」という情報設計を見るほうが、この内装の狙いを理解しやすいと思います。

ヘッドアップディスプレイは何のため?

ヘッドアップディスプレイは、前方を見ながら必要な情報を確認しやすくする装備です。

5代目GRスープラでは、メーターやヘッドアップディスプレイ、ステアリング周辺の操作系など、スポーツドライビングに必要な表示・操作機器をドライバー正面へコンパクトに配置することが開発時から意識されています。

僕は「デジタル装備が多い=先進的」とだけ評価するより、視線を大きく動かさずに情報を得られるかを見るほうが大切だと思います。

特に着座位置の低いスポーツカーでは、運転中に何度も下を向いて情報を探すより、前方視界から自然につながる位置で確認できるほうが合理的です。

物理操作を残しているのもポイント

センターコンソールには、車載機能を操作するためのコントローラーが配置されています。

最近のクルマには大画面タッチディスプレイへ機能を集約する例もありますが、GRスープラは手元の操作系も使う構成です。

僕のようにDIYを楽しむ立場からすると、これは工具の配置にも似ています。

全部をひとつの箱へ入れれば見た目はスッキリします。でも、頻繁に使うドライバーやレンチまで箱の奥から探さなければならないなら、作業性は下がってしまいます。

必要な機能へ少ない動作でアクセスできることも、スポーツカーの内装では立派な価値だと思います。

※画像はAIによるイメージ

RZ・SZ-R・SZの内装はどう違う?

GRスープラの内装はグレードによってシートや加飾、オーディオ装備などが異なります。

ここで時点をはっきりさせておきます。以下は主にトヨタの2024年11月版国内向けカタログ・装備情報を基準にした比較で、2019年発売時の仕様を混在させないよう整理しています。中古車では年式によって装備が異なるため、現車確認が必要です。

※2024年11月時点の国内向け資料を基準に整理。年式・改良時期・メーカーオプションなどによって仕様が異なる場合があります。
グレード シート調整 オーディオ 内装を見るポイント
RZ 8ウェイパワー+電動ランバーサポート+サイドサポート幅調整 JBLプレミアムサウンド・12スピーカー 3.0L上位グレードらしい装備と内装仕様
SZ-R 8ウェイパワー+電動ランバーサポート+サイドサポート幅調整 JBLプレミアムサウンド・12スピーカー RZに近い快適装備を持つ
SZ 6ウェイマニュアル  4スピーカー シンプルで装備差が分かりやすい

RZとSZ-Rはシートを細かく調整できる

2024年11月版カタログでは、RZとSZ-Rに運転席・助手席8ウェイパワースポーツシート、電動ランバーサポート、サイドサポート幅調整が設定されています。運転席にはメモリー機能もあります。

ランバーサポートとは、簡単にいえば腰まわりの支え方を調整する機能です。

サイドサポートは身体の横側を支える部分なので、自分の体格に合わせて調整できれば、ただ「柔らかい」「硬い」だけではないフィット感を作りやすくなります。

スポーツシートというと、身体を強く締め付ける椅子を想像する人もいるかもしれません。

しかし大切なのは、カーブで身体が左右へ動いたとき、ドライバー自身が余計な力を入れて踏ん張らなくても済むことです。

トヨタも5代目の開発時、高い背もたれによって特に腰を中心に身体を保持する設計とし、インテリアデザイナー自身のサーキット走行経験を設計へ反映したと説明しています。

SZは「安い内装」と決めつけないほうがいい

SZは2024年11月版資料では6ウェイマニュアルスポーツシートとなり、RZやSZ-Rより装備がシンプルです。オーディオもRZ・SZ-RのJBL 12スピーカーに対して4スピーカーとなります。

ここを単純に「上位=良い、下位=悪い」で終わらせるのは少しもったいないと思います。

電動調整や豪華なオーディオを重視する人ならRZやSZ-Rの魅力は大きいでしょう。

一方、購入候補が中古車なら、グレードだけでなくシートの傷み、ステアリングやスイッチ類の状態、自分の身体との相性まで含めて見たほうが実際の満足度を判断しやすくなります。

素材名が豪華でも、使用状態によって印象は変わります。

中古GRスープラを見るときは「RZだから内装も安心」と考えず、実車を1台ずつ確認したいところです。


290Lの荷室は2シーターでも実用的?

5代目GRスープラは2シーターですが、2024年11月版カタログではラゲージ容量290L(VDA法)が案内されています。公表寸法は最大幅1,121mm、最小幅960mm、奥行き785mm、最大部の深さ387mmです。

スポーツカーだからといって、荷物を載せることを完全に諦めた設計ではありません。

もちろん後席がないため、一般的なクーペやハッチバックのように「荷物が増えたから後席へ置こう」という逃げ道はありません。

だからこそ購入前には、カタログ上の290Lという数字だけを見るのではなく、自分が普段載せるバッグや旅行用品が収まるか確認するのがおすすめです。

室内にはカップホルダー2個、グローブボックス、フロントコンソールの充電用USB端子なども用意されています。こうした日常装備は派手ではありませんが、所有してから使う回数は多い部分です。

僕はここも「内装の高級感」を判断するときに意外と重要だと考えています。

見た目が華やかでも、スマートフォンや小物の置き場所に毎回困るならストレスになります。

反対に、必要な物を自然に使えて、それが運転操作の邪魔にならないなら、長く乗ったときの満足感につながります。

※画像はAIによるイメージ

2022年と2025年の改良で内装はどう変わった?

5代目GRスープラを中古車まで含めて調べるなら、年式によって内装仕様が変わっていることを忘れてはいけません。

特に分かりやすい節目が2022年の一部改良です。

2022年にはRZへ6速MTとタンカラー内装を追加

TOYOTA GAZOO Racingは2022年4月28日、GRスープラの一部改良概要を発表しました。

大きな変更はRZへの6速MT追加です。MTにはシフト操作に合わせてエンジン回転数を制御するiMTが採用され、握りやすさを考えた球形シフトノブも設定されました。

内装色では、RZのメーカーオプションとしてタンカラーが新たに設定されています。

さらにRZとSZ-Rでは、JBLプレミアムサウンドシステムのチューニングを最適化し、音質向上が図られました。

2024年11月版カタログでは、RZとSZ-RのJBLプレミアムサウンドシステムは12スピーカー、最大出力425Wとされています。

ここで注意したいのは、「RZ」という名前だけでは装備を完全に特定できないことです。

中古車サイトで同じRZが並んでいても、2019年式と2022年改良後では選べた仕様が違います。

中古GRスープラの内装を比較するときは、グレード→年式→AT/MT→メーカーオプションという順番で確認すると、思い込みによる取り違えを減らしやすいでしょう。

これが、僕がこの記事を書こうと思った理由でもあります。

「新型スープラ 内装」と検索すると、発売当初の情報と改良後の情報が同じ車として並びやすく、写真だけでは「これは何年の仕様なんだろう?」と迷いやすいからです。

そこで今回は、単に内装を褒めるのではなく、どの時点の仕様なのかを分けて考えることを大切にしました。

2025年にはRZがさらに一部改良

そして5代目GRスープラは、2022年で改良が終わったわけではありません。

TGRは2025年3月21日、日本で一部改良したRZを発売するとともに、特別仕様車「A90 Final Edition」の抽選受付を開始しました。A90 Final Editionは日本向け150台と案内されています。

一部改良されたRZでは、運転席に「GR」ロゴ入りのアルカンターラと本革を組み合わせたシートを採用。6速MT車ではシフトノブに赤いリングとステッチを加え、赤いシートベルトも採用されました。

つまり、2026年現在の記事で5代目を一括して「新型スープラ」と呼び、2019年や2022年の装備だけを現在形で紹介すると、仕様時点を誤解させる可能性があります。

この記事であえて「5代目GRスープラ(DB型)」と呼んでいるのは、そのためです。


5代目GRスープラの内装は「機能美」で評価すると分かりやすい

ここからは公式資料を調べたうえでの僕なりの考察です。

5代目GRスープラの内装を「高級か、安っぽいか」という二択だけで評価すると、このクルマの特徴を少し見落としてしまうと思います。

理由は、高級感を作るための装備と、運転するための装備がかなり近いところにあるからです。

8.8インチメーターは情報を確認するためのもの、ヘッドアップディスプレイは前方からの視線移動を抑えるためのもの、スポーツシートは身体を支えるためのものです。

つまり「見せるためだけの豪華装備」というより、まず役割があり、その機能を上質な形でまとめているという順番に見えます。

僕ならこれを「機能美から生まれる高級感」と表現します。

DIYで使う工具箱にたとえるなら、ピカピカの高級工具を無造作に詰め込んだ状態ではありません。

よく使う工具が手の届く場所にあり、サイズごとに整理され、必要なものを迷わず取れる。そのうえ工具そのものの質感も良い――そんな作業環境に近い考え方です。

一方で、ここには好みもあります。

大型ディスプレイを中心とした華やかなインテリアや、開放感のある広い室内を求める人なら、2シーターでドライバーを囲むGRスープラの空間を窮屈に感じる可能性があります。

逆に、シートへ座った瞬間に「ここから運転するんだ」と感じられるタイトなコックピットが好きな人には、その凝縮感自体が魅力になるでしょう。

写真だけでは判断できない部分も多い

そして購入を考えているなら、内装写真だけで最終判断しないことをおすすめします。

僕自身、今回の記事は公式資料を中心に調査しているため、実車に長時間座った体験を装って「絶対に快適」「質感が最高」と評価することはできません。

実際の満足度には、シートへ腰を下ろしたときの身体の収まり、目線の高さ、ペダルまでの距離、乗り降りのしやすさ、スイッチを操作した感触など、スペック表では分からない要素があります。

特にGRスープラは低い2シータースポーツです。

SUVやミニバン、一般的なハッチバックなどから乗り換える場合、同じ「運転席」でも感覚はかなり違う可能性があります。

だから購入候補が見つかったら、可能な範囲で実車へ座って確認したいところです。

中古車なら、さらにシート表皮の状態、ステアリングやシフトノブの摩耗、センターコンソールの傷、各種スイッチの作動状態などもチェック材料になります。

高級な素材を使っているかと、目の前の中古車が良好な状態かは別問題です。

ここを分けて考えることが、失敗しにくい中古車選びにつながると僕は考えています。

A80から受け継いだのは「形」より考え方では?

もうひとつ、僕が5代目の内装を調べていて印象に残ったのがA80との関係です。

A80のインパネは、操作系が運転席へ向かって並ぶ形そのものが強烈でした。

5代目は同じ形を再現していません。

代わりに、薄い水平基調のインパネ、ドライバーを囲むコンソール、8.8インチメーター、ヘッドアップディスプレイ、ステアリング周辺の操作系などを組み合わせています。トヨタ自動車公式サイト+1

ここから僕が感じるのは、スープラが受け継いだものは「昔の内装デザインそのもの」ではなく、運転する人を中心にコックピットを作るという発想なのではないか、ということです。

レトロ風にすれば伝統を表現できるわけではありません。

昔と同じ目的を、現代の技術で別の形に置き換える。それもひとつの継承の仕方だと思います。

ちなみにトヨタは2026年3月、GRヘリテージパーツプロジェクトとしてA80スープラのインストルメントパネルを復刻し、2026年秋ごろの発売を目指すと発表しました。5代目とは直接別の話ですが、A80の特徴的な内装そのものが現在も注目されていることが分かります。


まとめ:5代目GRスープラの内装は運転するための上質さが魅力

5代目GRスープラの内装は、広さや装飾量で豪華さを競うタイプではありません。

ドライバーを中心にメーター、操作系、スポーツシートを配置し、そこへグレードに応じた素材や快適装備を組み合わせたコックピットが特徴です。

2019年5月17日に日本で発売された5代目は、2シーター、ホイールベース2,470mmというスポーツカーに特化したパッケージを採用。内装にも水平基調のインパネや8.8インチメーターなど、その設計思想が表れています。

2024年11月時点ではRZとSZ-Rに8ウェイパワースポーツシートやJBL 12スピーカーシステムが設定され、SZは6ウェイマニュアルスポーツシートと4スピーカーという違いがあります。荷室も290L(VDA法)が確保されています。

さらに2022年にはRZへ6速MTやタンカラー内装が追加され、2025年にはRZの一部改良とA90 Final Editionが登場しました。同じ5代目でも年式によって内装仕様が違うことは、中古車選びで特に注意したいポイントです。

「GRスープラの内装は高級感がある?」と聞かれたら、僕なら、豪華に飾る方向ではなく使う理由のある装備を上質にまとめた、機能美タイプの高級感と答えます。

写真やグレード名だけで決めず、購入時は年式と装備を確認し、できれば実車へ座ってシートのフィット感、視界、操作系の位置まで確かめてみてください。


よくある質問

5代目GRスープラの内装は高級感がありますか?

ありますが、豪華なセダンのような方向性とは異なります。

ドライバー中心のコックピットに8.8インチメーターやスポーツシートなどをまとめ、グレードに応じて上質な素材や快適装備を組み合わせた、スポーツカーらしい機能的な高級感が特徴です。

RZ・SZ-R・SZでは内装装備が違いますか?

違います。2024年11月時点の国内向け資料では、RZとSZ-Rは8ウェイパワースポーツシートやJBLプレミアムサウンドシステム12スピーカーを装備し、SZは6ウェイマニュアルスポーツシートと4スピーカーです。

ただし5代目は複数回改良されているため、中古車ではグレードだけでなく年式と実車の装備を確認してください。

GRスープラの荷室容量はどのくらいですか?

2024年11月版カタログでは290L(VDA法)です。

最大幅1,121mm、最小幅960mm、奥行き785mm、最大部の深さ387mmと案内されており、2シーターのスポーツカーながら日常利用も考えられたラゲージスペースになっています。

執筆:速水疾風(はやみはやて)/乗り物DIYチャレンジャー

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