新型WRX STIは発売される?2025年・2026年・2027年最新情報を調査

新型WRX STIにつながる動きは2026年に一気に具体化し、スバルは2027年までにMTの次期WRXを投入する計画を明らかにしています。

ただし、「次期WRX=正式名称WRX STI」と確定したわけではありません。2026年4月には600台限定の「WRX STI Sport♯」が登場していますが、こちらもWRX S4をベースにした特別仕様車です。

そこで今回は、「WRX STI 新型は本当に発売されるのか?」という疑問を軸に、2025年のコンセプトカー公開から2026年のWRX STI Sport♯、そして2027年までに予定される次期WRXまで、確定情報と予想情報を分けながら整理します。

新型WRX STIは発売される?2027年までの最新情報

まず一番気になる結論から整理しましょう。

2027年までにMTを搭載する次期WRXが登場する計画は明らかになっています。一方、それが「WRX STI」の正式名称で発売されるかは、現時点では確定していません。

ここは非常に大切です。

2026年には「WRX STI復活」という言葉を使いたくなる材料が次々に出てきましたが、確認できている情報を分けると次のようになります。

時期 主な動き 確度
2025年 Performance-E STI concept、Performance-B STI concept公開 公式発表
2026年4月 WRX STI Sport♯発表、600台限定 市販車として確定
2026年6月 スバルが2027年までのMT車3モデルを予告 公式説明
2026年 次期WRXにTY85型6速MT採用予定との説明 公式説明ベース
2026〜2027年 WRX STIのハッチバック化や359ps級エンジン説 メディア予想段階
2027年まで MT搭載の次期WRX投入計画 公式説明ベース

つまり、「新型WRX STIが2027年に発売される」と断定するのはまだ早いものの、スバルが高性能MTスポーツの次期WRXを本気で準備していること自体は、かなり具体的になってきたわけです。

特に注目しているのは、単なるデザイン変更ではなく、6速MTそのものに大きな変化が予定されている点です。

スバルが復活させようとしている「TY85」は、かつて高性能WRX STIを支えた重要なトランスミッション。ここまで踏み込んだ動きが出ている以上、次期WRXは単なる現行車の小変更では終わらない可能性があります。


WRX STI新型2025年情報はPerformance-B STI conceptが重要

2025年を振り返ると、新型WRX STIを考えるうえで大きな出来事となったのがジャパンモビリティショー2025です。

スバルはここで「Performance-E STI concept」と、内燃機関を搭載した「Performance-B STI concept」を公開しました。

特に後者のPerformance-B STI conceptは、現在の新型WRX STIをめぐる予想を考えるうえで重要な存在です。

というのも、2026年にスバルが明らかにした今後のスポーツモデルには、WRX、BRZに加えて5ドアハッチバックが含まれているからです。

ただし注意したいのは、Performance-B STI conceptがそのまま次期WRX STIとして市販されると決まったわけではないこと。

2026年6月6日、富士スピードウェイで開催されたスーパー耐久シリーズの富士24時間レース期間中に、スバルの藤貫哲郎CTOが今後のスポーツモデルについて説明しました。

その際、5ドアハッチバックについては、Performance-B STI conceptとは「形はちょっと違うかもしれません」と説明されています。

さらに目指しているのは、高価な装備を全部盛りにしたクルマではありません。

藤貫CTOは「素うどん」という非常に分かりやすい表現を使い、装備を削ぎ落としたアフォーダブル、つまり比較的手の届きやすいスポーツカーを目指す考えを示しています。

これは僕も面白い方向性だと感じました。

近年の高性能スポーツカーは、パワーだけでなく電子制御や快適装備、安全装備などが増え、そのぶん価格も上がりやすくなっています。

そこへ「必要なものを絞り、MTでクルマを操ることそのものを楽しむ」というモデルを投入できれば、単純な最高出力競争とは違う魅力を作れます。

ただし、この5ドアモデルと次期WRXは、スバル自身が別の車両として説明している点には注意してください。

「Performance-B STI concept=次期WRX STI」と短絡的につなげるのではなく、現段階ではスバルのスポーツモデル戦略全体を示す一台として見るのが安全です。


WRX STI 2026年は「STI Sport♯」でMTが復活

2026年の動きで絶対に外せないのが、WRX STI Sport♯です。

スバルは2026年4月9日、WRX S4 STI Sport R EXをベースとした特別仕様車「WRX STI Sport♯」を発表しました。

価格は610万5000円(税込)

全国600台限定の抽選販売となり、抽選エントリー期間は2026年4月9日から5月17日まで設定されました。

しかもMotor Fanが伝えた藤貫CTOの説明によると、600台に対して9000件以上の申し込みがあったとされています。

単純計算でも販売台数の15倍を超える申し込みです。

この反響は、今後のスバルのスポーツモデル戦略を考えるうえで無視できない数字でしょう。

そして何より重要なのが6速MTです。

スバルはWRX STI Sport♯について、2019年に幕を閉じたWRX STI以来、MTの復活を待ち望んできたファンの思いを受けたモデルとして位置付けています。

搭載されるのは、

  • 2.4L DOHC直噴ターボ「DIT」
  • バランスドBOXERエンジン
  • 6速MT
  • シンメトリカルAWD

という組み合わせです。

WRX S4と聞くとCVT系の「スバルパフォーマンストランスミッション」を思い浮かべる方も多いと思いますが、STI Sport♯はそこを大胆に6速MTへ変更しています。

さらにエンジンも、単に通常仕様の2.4Lターボを載せただけではありません。

ピストンとコンロッドは量産仕様と比べて重量公差を50%低減。クランクシャフトやフライホイールについても回転バランス公差を小さくし、滑らかな回転と鋭い吹け上がりを狙っています。

足回りには専用チューニングされたZF製電子制御ダンパーを採用。

STI製フレキシブルドロータワーバー、フロントとリヤのフレキシブルドロースティフナーも組み込まれています。

ブレーキはフロントがbrembo製モノブロック対向6ポット、リヤが対向2ポット。前後にドリルドディスクローターを採用します。

タイヤは245/35R19のブリヂストン・ポテンザS007で、マットグレー塗装の19インチアルミホイールとの組み合わせです。

つまりSTI Sport♯は、「とりあえずMTを載せて復活ムードを演出した限定車」ではありません。

エンジンの回転バランス、ボディ、ダンパー、ブレーキ、タイヤまで手を入れ、MTを自分で操作して走らせるためのパッケージとして仕立てられているところがポイントです。

一方で、これをそのまま「新型WRX STI」と呼ぶのも正確ではありません。

正式にはWRX S4 STI Sport R EX特別仕様車です。

名前に「WRX STI」と入っているため紛らわしいのですが、従来のWRX STIの後継車が正式復活した、という位置付けではない点を覚えておきましょう。


WRX STI新型2027年はTY85型6速MTが最大の注目点

では、その先にあるWRX STI新型2027年情報はどうなっているのでしょうか。

ここで一気に話が面白くなります。

スバルは2026年6月6日、2027年までに投入を考えている3台のMT車を予告しました。

その3台は、

  • WRX
  • BRZ
  • 5ドアハッチバック

です。

藤貫哲郎CTOは、そのうち次期WRXについて「TY85です」と説明しています。

クルマに詳しくない方なら、「TY85って何?」となりますよね。

簡単にいえば、高いエンジントルクを受け止められる高容量型の6速MTです。

TY85は2000年に登場したGDB型インプレッサWRX STiで初めて採用されたトランスミッションで、シフト操作にはロッド式を採用します。

一方、2026年のWRX STI Sport♯が搭載する6速MTは「TY75」です。

Motor FanではTY85について許容トルク容量500Nmとも伝えられており、TY75より高出力化への余裕が大きいことが注目されています。

STI Sport♯のFA24型2.4Lターボは最高出力202kWですが、最大トルクは350Nm。

次期WRXでTY85を使えるようになれば、将来的なエンジン出力・トルク向上の自由度が広がります。

藤貫CTO自身も、TY85が使えることで将来にわたってエンジンの出力アップが可能になるという趣旨の説明をしています。

さらに興味深いのがTY85復活の経緯です。

TY85は一度生産中止となっていました。

ところが電動化用ライン拡張のため、残っていたTY85の生産ラインをなくしてよいかという話が製造側から出た際、藤貫CTOがその存在を知り、「ラインあったのか」となり、復活へ動いたと説明されています。

電動化のために消える寸前だったMTの設備が、逆に次世代スポーツカーの鍵になる。

これはクルマ好きとして、かなり象徴的なエピソードではないでしょうか。

整備士目線でも、僕はここが「新型WRX STI復活説」を考える最大のポイントだと思っています。

名前だけSTIを復活させるのであれば、既存のTY75を改良して使い続ける選択肢も考えられます。

それに対して高容量のTY85をわざわざ復活させる動きは、将来の高性能化まで見据えてハードウェアを準備していると読み取れるからです。


新型WRX STIは359ps・6気筒ハッチバックになる?

ここからは、確定情報とスクープ・予想情報をきちんと分けて考えましょう。

2026年5〜6月、一部自動車メディアでは、新型WRX STIがハッチバックになり、359ps級の2.4L水平対向ターボを搭載するとの予想が報じられました。

LE VOLANT WEBではさらに踏み込み、「2.4L水平対向6気筒ターボ」を搭載する可能性があるとの予想も掲載されています。

また、Nikita Chuicko/KOLESA RUによる予想CGでは、現行インプレッサを大幅にワイド化したような姿が描かれました。

大型フェンダーフレア、大型リヤスポイラー、ワイドなサイドスカート、ボンネットのエアインテーク、中央配置のデュアルエキゾーストなど、往年のラリーカーを思わせるかなり攻撃的なデザインです。

一方、レスポンスでは新型WRX STIについて、最高出力359ps級の2.4L水平対向ターボ搭載が予想されています。

ここで注意してください。

359ps、水平対向6気筒、ハッチバックという仕様は、現時点でスバルが次期WRXの市販仕様として正式発表したものではありません。

特に「6気筒」という部分は非常にインパクトが大きいだけに、一人歩きしやすい情報です。

現時点でより確度が高いのは、スバル側から示された「次期WRX」「MT」「TY85」「2027年まで」という情報です。

僕なら、新型車を待って購入計画を立てる段階では359psや6気筒を前提にはしません。

正式発表前の予想はワクワクしながら楽しみつつ、購入判断ではメーカーが確認した情報と予想情報を別々の箱に入れて考えるのがおすすめです。

そしてもう一つ重要なのが、「ハッチバックの新型WRX STI」という予想と、スバルが公式に説明した5ドアスポーツハッチバックが混同されやすいことです。

スバルが2027年までに考えている3台は「WRX」「BRZ」「5ドアハッチバック」と別々に説明されています。

したがって、5ドアスポーツハッチ=次期WRX STIと現段階で断定することはできません。

この整理をしておくだけでも、新型WRX STIをめぐるニュースがかなり理解しやすくなります。

新型WRX STIでDCCDも復活する?今後の見通しを考察

さらに往年のWRX STIファンが気になる存在がDCCDでしょう。

DCCDはDrivers Control Center Differentialの略で、前後輪への駆動力配分と差動制限を制御する、かつてのWRX STIを象徴するメカニズムの一つです。

ただし、ここには重要な注意点があります。

DCCDは次期WRXには間に合わない見通しとされています。

藤貫CTOによれば、機械部分は残っていたものの、制御に必要な基板が生産中止になっていました。

そこでアイサイトの開発チームがソフトウェアを含めて作る方向になったと説明されています。

この話は個人的にかなり重要だと考えています。

TY85だけでなくDCCDまで復活させようとしているなら、スバルは「昔のWRX STIという名前を復活させたい」のではなく、高性能AWDスポーツを成立させる技術基盤そのものを再構築しようとしている可能性があるからです。

WRX STI Sport♯では、センターデフとビスカスLSDを組み合わせた前後50:50のシステムが採用されています。

対してDCCDは、歴代モデルで前後不等トルク配分と電子制御による差動制限を組み合わせてきました。

次期WRXには間に合わないとしても、その先の高性能モデルでTY85とDCCDが再び組み合わされれば、「WRX STI」という名前に期待される走りへ一段近づく可能性があります。

そして、2026年の動きを見ると、スバルの開発姿勢自体にも変化があります。

2026年4月1日には商品革新本部にスポーツ車両企画室を設置。スーパー耐久などのモータースポーツ活動と量産車開発の間にあった壁を取り払おうとしています。

藤貫CTOは、従来の開発で部署間の会話が少なくなり、モータースポーツと量産開発を別物として扱うような「思い込み」が生まれていたという問題意識を語っています。

その壁を壊し、エンジニアがやりたいことを実際のクルマづくりへ反映させようとしているわけです。

実際、全日本ラリーにはBRZをベースに4WDターボ化した「SUBARU Boxer Rally spec.Z」まで投入しました。

「BRZはFRだから4WDターボにしてはいけない」という固定観念そのものを疑う試みです。

僕は、この開発思想こそ次期WRXを見るうえで重要だと考えています。

新型WRX STIが何馬力になるのか、セダンなのかハッチバックなのかという話はもちろん楽しいです。

でも、それ以上に大きいのは、スバルが高性能ガソリン車とMTを過去の遺産ではなく、これからの商品として再び開発しようとしていることではないでしょうか。

北米の2025年型WRXでも、その下地は見えていました。

北米仕様では271馬力の2.4LターボとシンメトリカルAWDを採用し、GT以外では6速MTを標準設定。高性能グレードのWRX tSには、STIチューニングの電子制御ダンパー、brembo製ブレーキ、19インチホイール、ブリヂストン・ポテンザS007などが与えられています。

つまりスバルは、2025年から2026年、そして2027年へ突然方向転換したわけではありません。

WRXのMT、高性能シャシー、STIの知見、モータースポーツでの実戦開発を少しずつつなぎ直しているように見えます。

2027年に「WRX STI」が出ると断定はできない

ここまで材料がそろうと「じゃあ2027年に新型WRX STI発売で決まりだ!」と言いたくなります。

ですが、そこは慎重に判断したいところです。

2027年までにMTの次期WRXを投入する計画と、正式名称「WRX STI」の新型車を2027年に発売することは同じではありません。

さらに、次期WRXにTY85を使う計画が示されている一方、DCCDについてはそのモデルには間に合わないとされています。

これは逆に考えると興味深い状況です。

まずTY85搭載の次期WRXを出し、その後さらに高性能なモデルへ発展させる余地が残されているとも考えられるからです。

もちろん、これは僕の考察であり、スバルがその商品展開を発表したわけではありません。

ただ、TY85復活の理由として将来的な出力向上まで言及され、DCCDも別途復活へ動いている以上、一世代だけで終わる技術投資ではない可能性を感じます。

電動化とMTをどう両立するかも焦点

もう一つ、新型WRXを語るうえで避けられないのが電動化です。

次世代WRXについては電動化との組み合わせも注目されていますが、具体的なハイブリッドシステムなどはまだ明らかになっていません。

一方で、スバルは2027年までのスポーツモデルでMTを残す方向を示しています。

電動化が進む時代に「MTをどう残すか」は、単なる懐古趣味ではありません。

スポーツカーにとって、ドライバー自身がクラッチとシフトレバーを操作する感覚は商品価値そのものになり得ます。

特にWRXは、水平対向エンジン、AWD、モータースポーツという歴史とMTの相性が非常に強いモデルです。

だからこそ僕は、次期WRXの価値は最高出力の数字だけでは決まらないと考えています。

TY85の操作感、エンジンレスポンス、AWDの制御、車重、ブレーキ、サスペンションまで含めて「自分で操っている」と感じられるか。

そこが、新型WRX STIを待っている人にとって本当の評価ポイントになるはずです。


新型WRX STIの2025・2026・2027年情報まとめ

新型WRX STIをめぐる情報は、2025年のコンセプトカー段階から、2026年にはかなり現実的なところまで進んできました。

2025年のジャパンモビリティショーではPerformance-E STI conceptとPerformance-B STI conceptが登場。

2026年4月9日には、2.4L直噴ターボ、シンメトリカルAWD、6速MTを組み合わせたWRX STI Sport♯が610万5000円、600台限定で発表されました。

そして2026年6月には、スバルが2027年までにWRX、BRZ、5ドアハッチバックという3台のMT車を考えていることを明らかにしています。

次期WRXについては高容量6速MT「TY85」の採用計画も示されました。

一方、359ps級エンジン、水平対向6気筒、ハッチバック型WRX STIといった情報は、現段階では予想・スクープとして扱う必要があります。

「2027年までにMTの次期WRXが登場する計画」と「2027年に新型WRX STIが正式発売される」は分けて考える。これが現在の情報を最も正確に理解するポイントです。

それでも、600台のWRX STI Sport♯に9000件以上の申し込みが集まり、TY85の生産設備を残し、さらにDCCD復活まで進めようとしている状況を見ると、スバルがMT高性能車を重要視していることは伝わってきます。

個人的には、単に「STI」の名前が戻るかどうか以上に、TY85やDCCD、モータースポーツ由来の開発をどこまで次世代の市販車へ持ち込めるのかに注目しています。

もしそれらが一本につながったとき、待ち望まれている本当の意味での「新型WRX STI」が見えてくるのかもしれません。


よくある質問

新型WRX STIは2027年に発売されますか?

2027年までにMTを搭載する次期WRXを投入する計画は明らかになっています。ただし、その車両が正式に「WRX STI」という名称になることや、2027年にWRX STIとして発売されることまでは確定していません。

2026年のWRX STI Sport♯は新型WRX STIですか?

従来型WRX STIの直接的な後継車という位置付けではありません。正式には「WRX S4 STI Sport R EX特別仕様車」で、2.4L直噴ターボ、6速MT、AWDを搭載し、610万5000円、全国600台限定で抽選販売されたモデルです。

新型WRX STIは359psの水平対向6気筒になりますか?

359ps級や2.4L水平対向6気筒ターボという情報は一部メディアで予想されていますが、スバルが次期WRXの正式スペックとして発表した内容ではありません。現時点では、次期WRXにMTを設定し、TY85型6速MTを採用する計画のほうが確度の高い情報です。

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