WRX STIタイプS中古車は、EJ20水平対向ターボ・6速MT・AWDを搭載したVA型最後の本格スポーツモデルで、現在も希少価値から高い人気があります。
2014年から2020年まで販売されたVA型WRX STIの中でも、タイプSはビルシュタイン製ダンパーや専用装備を備えた上級グレードです。中古車価格は車両状態や追加装備によって大きく変わり、購入では「年式」より「整備履歴」を見ることが重要になります。
WRX STIタイプS中古車とは?EJ20搭載VA型最後のMTスポーツモデル
WRX STIタイプS中古車とは、スバルが販売したVA型WRX STIの上級グレードです。
最大の特徴は、2.0L水平対向4気筒ターボエンジン「EJ20」、6速マニュアルトランスミッション、シンメトリカルAWDを組み合わせた本格的な走行性能にあります。
VA型WRX STIは2014年8月に登場し、日本市場では2020年4月に販売終了しました。
つまり現在中古車で探せるWRX STIタイプSは、新車では購入できないEJ20搭載スポーツセダンということになります。
特に注目される理由は、2020年式の最終F型がEJ20エンジンを搭載した国内向けWRX STIの最後のモデルになったためです。
カタログ上の排気量は1994cc、JC08モード燃費は9.4km/Lとなっています。
現代のハイブリッド車と比べると燃費面では不利ですが、WRX STIタイプSの価値は燃料消費ではありません。
アクセル操作、クラッチ操作、シフトチェンジによって車を操る楽しさこそ、このモデルが支持され続ける理由です。
さらにWRX STIには、前後輪への駆動力配分を調整できるマルチモードDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)が採用されています。
単純な4WDではなく、ドライバーの操作や路面状況に合わせて車の動きを変えられる点が大きな魅力です。
筆者としては、電動化やAT化が進む現在では、エンジン音や変速操作まで含めて「運転している感覚」を楽しめる貴重な存在だと感じています。
WRX STIタイプSと標準WRX STIの違いは?専用装備を比較
WRX STIタイプSが中古市場で人気なのは、標準グレードのWRX STIにはない専用装備が設定されているためです。
主な違いを整理すると以下のようになります。
| 項目 | WRX STIタイプS | 標準WRX STI |
|---|---|---|
| 足回り | ビルシュタイン製ダンパー | 標準仕様ダンパー |
| ホイール | 専用19インチアルミ(後期型) | 18インチアルミ |
| 快適装備 | 運転席8ウェイパワーシートなど | 一部装備が異なる |
| ブレーキ | ブレンボ製ブレーキ | 基本性能は共通 |
| 走行制御 | マルチモードDCCD | 同様に搭載 |
タイプSは、サーキット走行だけではなく、普段所有する満足感も高めたグレードです。
中古車で確認される代表的な装備には以下があります。
- ビルシュタイン製ダンパー
- 19インチアルミホイール
- 大型リアスポイラー
- ブレンボ製ブレーキキャリパー
- RECAROシート
- LEDヘッドライト
- 純正ナビ
- バックカメラ
- ETC
- シートヒーター
特に後期型では外観デザインの変更や装備充実が行われ、前期型とは違った魅力があります。
ただし、中古車選びでは「タイプSだから安心」と考えるのは少し危険です。
同じタイプSでも、装着されているパーツや前オーナーの扱い方によって価値や状態は変化します。
例えば2020年式最終F型では、STIマフラー、STIパフォーマンスパッケージ、RECAROシート、純正8インチナビ、カメラ類、BILSTEINダンパーなどを備えた車両が確認されています。
また、2017年式後期D型では、STIエアロ、大型リアスポイラー、STIマフラー、クスコ製タワーバーなどを装着した個体もあります。
重要なのは装備の多さだけではなく、そのパーツがどのように取り付けられ、整備されてきたかを見ることです。
WRX STIタイプS中古車の価格相場は?最終F型や低走行車は高額傾向
WRX STIタイプS中古車の価格は、年式・走行距離・整備状態・装備内容によって大きく変わります。
中古車市場の参考値では、平均価格は約408万円、掲載車両では約181万円から939万円まで幅広い価格帯が確認されています。
ただし、中古車価格は販売時期や在庫状況によって変動するため、購入時点での確認が必要です。
おおまかな傾向は以下の通りです。
- 2014年〜2016年式:200万円台後半から300万円台の車両も存在
- 2017年〜2018年式:状態の良い車両では400万円前後も確認
- 2019年〜2020年式:低走行車や最終型では500万円以上の車両も存在
中でも注目されているのが2020年式の最終F型です。
理由は、長年スバルの高性能モデルを支えたEJ20エンジンを搭載する最後の国内WRX STIだからです。
しかし、高価格車だから必ず程度が良いとは限りません。
スポーツカーは走行距離だけではなく、サーキット走行歴、メンテナンス頻度、社外パーツの内容によって状態差が出ます。
筆者としては、WRX STIタイプSでは安さだけを優先するより、整備記録が残った車両を選ぶほうが長く楽しめる可能性が高いと考えています。
WRX STIタイプS中古車の購入前チェックポイントは?EJ20やDCCDを確認
WRX STIタイプS中古車を購入するときは、一般的な中古車以上に確認したいポイントがあります。
特にチェックしたい項目は以下です。
- エンジンオイル交換履歴
- クラッチの滑りや操作感
- 6速MTの変速状態
- DCCDやAWDシステムの作動
- 足回りからの異音
- 修復歴や事故歴
- 社外パーツの取り付け状態
- 整備記録簿の有無
EJ20エンジンは高回転まで気持ちよく回る魅力があります。
一方で、高性能エンジンだからこそ日頃のオイル管理や整備状態が重要になります。
特に中古車では「現在の走行距離」だけではなく、「これまで何をされてきた車なのか」を見ることが大切です。
クラッチも確認したい部分です。
MT車は前オーナーの運転方法によって消耗状態が変わるため、走行距離だけでは判断できません。
試乗できる場合は、発進時の違和感や変速時の入り方を確認すると安心です。
社外パーツについても、すべて悪いわけではありません。
STI製品や信頼できるメーカー部品が適切に装着され、交換履歴が残っている車両なら魅力的な選択肢になります。
反対に、作業内容が不明な大幅改造車は慎重に確認したほうがよいでしょう。
筆者がスポーツカーを見るときに重視するのは、豪華な装備より「どれだけ大切に扱われてきたか」です。
高性能車ほど、過去の使われ方が現在のコンディションに表れやすいからです。
WRX STIタイプS中古車は今買う価値がある?EJ20最後の魅力を考察
WRX STIタイプS中古車の魅力は、カタログ数値だけでは判断できない運転体験にあります。
現在の高性能車は、電子制御技術によって誰でも速く安全に走れる方向へ進化しています。
一方でWRX STIタイプSは、クラッチ、シフト、アクセル操作を通じてドライバー自身が車を操る楽しさを残しています。
特にEJ20最後の国内WRX STIという背景は、今後さらに価値を意識されるポイントになる可能性があります。
私見になりますが、WRX STIタイプSは「効率よく移動する車」ではなく、「運転する時間そのものを楽しむ車」として選ぶモデルだと考えています。
もちろん、維持費については現実的に考える必要があります。
タイヤ、ブレーキ、クラッチなどスポーツ走行向け部品は、一般的な乗用車より負担が大きくなる場合があります。
しかし、現在では新車で購入できない6速MT・水平対向ターボ・AWDの組み合わせは、数字以上の価値があります。
個人的には、WRX STIタイプSを探すなら「最終型だから買う」より「状態の良い個体だから買う」という考え方が重要だと思います。
2020年式の希少性は確かに魅力ですが、丁寧に整備された前期型が高い満足感につながるケースもあります。
中古スポーツカーでは、車両価格よりも過去の履歴を見ることが、結果的に後悔しにくい選択につながります。
まとめ:WRX STIタイプS中古車は操る楽しさを求める人に最適な1台
WRX STIタイプS中古車は、VA型WRX STIの上級グレードとして、EJ20水平対向ターボ、6速MT、AWDを楽しめる希少なスポーツモデルです。
ビルシュタイン製ダンパーや専用ホイールなどの装備を備え、特に2020年式最終F型は最後のEJ20搭載WRX STIとして注目されています。
中古価格は200万円台から500万円以上まで幅広く、年式だけではなく整備状態や追加装備によって価値が変わります。
購入時は、エンジン、クラッチ、DCCD、整備履歴、改造内容を確認することが大切です。
運転する楽しさを大切にしたい人にとって、WRX STIタイプS中古車は今でも特別な魅力を持つ1台と言えるでしょう。
よくある質問
WRX STIタイプS中古車の燃費はどれくらいですか?
WRX STIタイプSのJC08モード燃費は9.4km/Lです。
燃費性能よりも、走行性能や運転する楽しさを重視したモデルです。
WRX STIタイプS中古車でおすすめの年式はありますか?
2020年式の最終F型や後期型は人気があります。
ただし、年式だけではなく整備履歴や車両状態を確認することが重要です。
WRX STIタイプS中古車は初心者でも購入できますか?
MT車の運転経験があり、スポーツカーの維持費を理解できる人なら楽しめる車です。
購入前にはタイヤ、保険、クラッチなどの維持費も含めて検討すると安心です。

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