PR

GT-R NISMOの馬力はどれくらい?R35の性能を分かりやすく解説

明るい高性能スポーツカー専門ガレージを背景にした横長16対9のブログアイキャッチ。左側に「GT-R NISMO 600PS」「通常R35との違い」の大きく読みやすい日本語見出し。右側にホワイトのR35 GT-R NISMOをイメージした高性能スポーツクーペと精密なV6ツインターボ GT-R
スポンサーリンク

日産GT-R NISMO(R35型)の最高出力は600PSで、後期型の通常GT-Rより30PS高く、専用ターボや駆動制御にも違いがあります。

最大トルクは652N・m。3.8L V6ツインターボエンジンに6速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)と電子制御4WDを組み合わせた、GT-Rの高性能仕様です。

この記事では、CARPRIMEが2025年1月20日に更新した萩原文博氏による技術解説を出発点に、日産自動車の公表情報を踏まえ、600PSの仕組み、通常GT-Rとの違い、年式別の進化、価格差と中古車選びのポイントを整理します。

  1. GT-R NISMOの馬力は600PS!通常R35との違いは?
    1. GT-R NISMOのエンジンスペック
    2. 通常GT-RとNISMOの違いを3項目で比較
    3. 通常R35の馬力は480PSから570PSへ進化
    4. 600PSは何kW?馬力とトルクの意味
    5. GT-R NISMOはいつ登場した?
  2. GT-R NISMOが600PSを発揮するVR38DETTエンジンの仕組みとは?
    1. VR38DETT型3.8L V6ツインターボとは?
    2. GT3由来の専用ターボが重要な理由
    3. 気筒別点火時期制御は何をしている?
    4. インジェクター駆動回路の役割とは?
    5. 加圧式リザーバータンクはなぜ必要?
    6. フジツボ製チタン合金マフラーの役割
  3. GT-R NISMOの600PSを伝える6速DCTとアテーサE-TSとは?
    1. GR6型6速DCTの特徴
    2. AレンジとMレンジの違い
    3. R・NORMAL・SAVEモードの違い
    4. アテーサE-TSは前後輪の駆動力をどう制御する?
    5. 2024年モデルのフロントメカニカルLSDとは?
  4. GT-R NISMOは年式で何が違う?2020年・2024年・2025年モデルを比較
    1. 年式別の改良ポイント
    2. 2020年モデル:ターボ応答性を約20%改善
    3. 2024年モデル:空力性能と駆動制御を改良
    4. NISMO Special Editionは600PSより高出力?
    5. 2025年モデルのGT-R NISMOの価格はいくら?
    6. 2025年8月にR35 GT-Rが生産終了
  5. GT-R NISMOと通常GT-Rの価格差・維持費・選び方
    1. 約1,564万円の価格差は何に対するもの?
    2. パワーウェイトレシオはどう比較する?
    3. 0-100km/h加速は何秒?
    4. 燃費と年間燃料費はどのくらい?
    5. 中古GT-R NISMOの点検は何を優先する?
    6. 通常GT-RとNISMOはどんな人に向いている?
    7. 600PSからさらに馬力を上げる必要はある?
  6. 【考察】GT-R NISMOはなぜ600PSのまま進化したのか?
    1. なぜこの記事を書こうと思ったのか
    2. 2020年と2024年の改良を3つの観点で分析
    3. 600PSを「発生させる技術」と「使う技術」は違う
    4. 約1,564万円の価格差をどう評価する?
    5. 生産終了後は整備状態の確認が重要になる
  7. まとめ:GT-R NISMOの馬力は600PS、通常R35との差は30PS
  8. よくある質問
    1. GT-R NISMOは700馬力あるのですか?
    2. GT-R NISMOと通常GT-Rでは何馬力違いますか?
    3. GT-R NISMO Special Editionは通常NISMOより速いのですか?
    4. 参考にした主な情報

GT-R NISMOの馬力は600PS!通常R35との違いは?

R35型GT-R NISMOの最高出力は441kW(600PS)/6,800rpm、最大トルクは652N・m/3,600rpmです。

比較対象を2017年モデル以降の通常GT-Rにそろえると、最高出力は570PSから600PSへ30PS増加しています。

ただし、GT-R NISMOの違いはエンジン出力だけではありません。

専用ターボチャージャー、空力部品、サスペンション、ブレーキ、駆動制御など、車両全体に専用の設計が採用されています。

GT-R NISMOのエンジンスペック

まずは、GT-R NISMOの基本性能を確認しましょう。

項目 GT-R NISMO(R35)
エンジン型式 VR38DETT
排気量 3,799cc
エンジン形式 V型6気筒DOHC
過給方式 ツインターボ
最高出力 441kW(600PS)/6,800rpm
最大トルク 652N・m/3,600rpm
トランスミッション GR6型6速DCT
駆動方式 電子制御4WD
4WDシステム アテーサE-TS
指定燃料 無鉛プレミアムガソリン

最高出力600PSは、エンジン回転数6,800rpmで発生します。

一方、最大トルク652N・mは3,600rpmで発生するため、最高出力を発生する回転域より低い領域でも大きな回転力を生み出す設計です。

ただし、この2つの数値だけでは、低回転域から高回転域までのすべてのトルク特性は分かりません。

アクセル操作への応答性や変速機の制御も、実際の加速感に影響します。

通常GT-RとNISMOの違いを3項目で比較

後期型の通常GT-RとNISMOについて、エンジン性能と主な装備を比較します。

比較項目 通常GT-R(後期型) GT-R NISMO
最高出力 570PS 600PS
最大トルク 637N・m 652N・m
主な特徴 標準仕様のターボ・足回り・ブレーキ 専用ターボ・空力部品・足回り・高性能ブレーキ

この比較は、国内向け後期R35の代表的な仕様を整理したものです。NISMOの専用装備は年式によって異なり、カーボンセラミックブレーキなどは初期型から全車共通ではありません。

最高出力の差は30PS、最大トルクの差は15N・mです。

割合にすると、最高出力は約5.3%、最大トルクは約2.4%の増加になります。

数字だけを見ると、通常GT-Rとの違いはそれほど大きく感じないかもしれません。

しかし、NISMOにはエンジン出力以外にも走行性能を高める専用装備があります。

通常GT-Rは570PSの高性能を幅広い用途で使うモデル、NISMOは走行性能をさらに追求した専用仕様と考えると、両者の位置付けが分かりやすくなります。

通常R35の馬力は480PSから570PSへ進化

R35型GT-Rは2007年に登場し、改良を重ねながら最高出力を高めてきました。

代表的な通常モデルの出力推移は次のとおりです。

年式・モデル 最高出力
2007年登場時 480PS
2008年12月改良後 485PS
2011年モデル 530PS
2012年モデル以降の一部仕様 550PS
2017年モデル以降の通常GT-R 570PS
GT-R NISMO 600PS

初期の通常GT-RとNISMOを比較すると、出力差は120PSです。

一方、後期型の通常GT-RとNISMOでは30PS差になります。

つまり、「GT-R NISMOは通常GT-Rより何馬力高いのか」という疑問には、比較する通常モデルの年式を明確にする必要があります。

中古車では、初年度登録年とメーカーが呼ぶモデルイヤーが一致しない場合もあります。

購入時には年式の表記だけでなく、車台番号や公式諸元表で仕様を確認することが大切です。

600PSは何kW?馬力とトルクの意味

PSはエンジン出力を表す単位で、1PSは約0.7355kWです。

そのため、600PSを換算すると約441kWになります。

馬力はエンジンが単位時間当たりに行う仕事の大きさを表し、トルクは回転軸を回そうとする力を表します。

エンジン出力は、トルクと回転数の組み合わせによって決まります。

例えば、トルクが同じでも回転数が高くなれば、出力は大きくなります。

反対に、最大トルクが大きいエンジンでも、そのトルクを発生する回転数によって最高出力は変わります。

車の加速を考える場合には、さらにギア比や車両重量、タイヤのグリップが関係します。

600PSという数字はエンジン性能を示す重要な指標ですが、車両全体の速さを単独で決めるものではありません。

GT-R NISMOはいつ登場した?

GT-R NISMOは2013年11月19日に発表され、2014年に販売が始まりました。

日産のモータースポーツ活動で培われた技術を市販車に反映した高性能モデルとして開発されています。

通常GT-Rをベースに、最高出力を600PSへ高めたエンジンや専用の空力部品、サスペンションなどを採用しました。

その後、2020年モデルではターボチャージャーや軽量化、ブレーキを改良しています。

2024年モデルでは空力設計やフロントメカニカルLSDなどが見直されました。

この経緯から、GT-R NISMOは登場時の600PSという数値を維持しながら、異なる部分の性能を段階的に高めてきたモデルと整理できます。


GT-R NISMOが600PSを発揮するVR38DETTエンジンの仕組みとは?

GT-R NISMOが600PSを発揮する中心的な技術は、VR38DETT型3.8L V6ツインターボエンジンと、専用ターボチャージャーを含む吸排気・燃焼制御です。

CARPRIMEで萩原文博氏が解説した技術情報にも、エンジンの構造や制御、冷却系統などが登場します。

ここでは、元の技術解説で扱われた仕組みと、日産が年式別に公表した改良内容を区別して整理します。

VR38DETT型3.8L V6ツインターボとは?

VR38DETTは、排気量3,799ccのV型6気筒DOHCエンジンです。

6つのシリンダーを左右2列に配置し、2基のターボチャージャーを組み合わせています。

ターボチャージャーは、排気ガスのエネルギーを利用してタービンを回転させ、吸入空気を圧縮する装置です。

圧縮した空気をエンジンへ送り込むことで、同じ排気量の自然吸気エンジンより多くの空気を取り込めるようになります。

その空気量に合わせて燃料を供給し、適切に燃焼させることで高い出力を生み出します。

しかし、過給圧を高めれば無制限に出力を増やせるわけではありません。

吸気温度、燃料供給能力、点火時期、冷却性能、エンジン内部部品の強度などが関係します。

高出力エンジンでは、こうした要素を組み合わせて性能と信頼性の両立を図ります。

GT-R NISMOの600PSも、単一の部品だけで成立している数字ではありません。

GT3由来の専用ターボが重要な理由

GT-R NISMOの特徴の一つが、専用ターボチャージャーです。

日産は2019年4月17日に発表した2020年モデルのGT-R NISMOについて、GT3レーシングカーの技術を活用した新しいターボチャージャーを採用したと説明しています。

GT3とは、市販スポーツカーをベースとするレーシングカーのカテゴリーです。

2020年モデルのNISMOでは、IHI製の専用ターボチャージャーが採用されました。

タービンの羽根の枚数を減らし、流体解析や応力解析を用いて形状を最適化しています。

この改良によって、日産はターボチャージャーのレスポンスを約20%改善したと公表しています。

重要なのは、最高出力600PSを維持したまま、アクセル操作に対する応答性を改善したことです。

ターボエンジンでは、アクセルを踏み込んでから過給圧が変化し、駆動力が立ち上がるまでの応答が運転感覚に影響します。

応答性が高まれば、ドライバーの操作に対してエンジンが反応しやすくなることが期待できます。

例えば、コーナーの出口でアクセルを徐々に踏み込む場面では、必要な駆動力を細かく調整することが重要です。

そのような状況で、ターボの応答性改善は意味を持つと考えられます。

ただし、約20%という数字はターボチャージャーの応答性に関する公表値です。

車両の0-100km/h加速時間が20%短縮されたという意味ではありません。

また、応答性の測定条件や指標の詳細を本記事では確定できていないため、あらゆる回転域で同じ割合の改善があるとは断定しません。

気筒別点火時期制御は何をしている?

GT-R NISMOの技術解説では、気筒別点火時期制御も重要な要素として挙げられています。

点火時期とは、シリンダー内で圧縮された混合気に点火するタイミングのことです。

エンジンでは、点火時期が出力や燃焼効率、異常燃焼の発生しやすさに影響します。

特に高い過給圧を利用するターボエンジンでは、燃焼状態を適切に管理する必要があります。

気筒別点火時期制御は、各気筒の条件に応じて点火時期を調整する仕組みです。

エンジン全体を一律に制御するだけでなく、気筒ごとの燃焼条件に対応することを目的としています。

ここで注意したいのは、この制御技術を2020年モデルで初めて採用した新装備と混同しないことです。

VR38DETTの基本的なエンジン制御に関する説明と、2020年モデルで公表されたターボの改良は別の話です。

気筒別制御の詳細な仕様変更や各年式への適用範囲については、対象年式の整備資料との照合が必要です。

インジェクター駆動回路の役割とは?

インジェクターは、エンジンへ燃料を噴射する部品です。

高出力のターボエンジンでは、吸入空気量に対応する燃料を適切なタイミングで供給する必要があります。

そのため、インジェクターを制御する回路や燃料噴射制御も重要です。

燃料の供給が適切でなければ、エンジンの出力や燃焼状態に影響する可能性があります。

ただし、インジェクターの駆動回路だけで600PSを実現しているわけではありません。

ターボチャージャー、燃料供給、点火制御、冷却系統などが連携して機能します。

なお、インジェクター駆動回路の具体的な仕様や年式別の変更点については、今回確認できる情報だけでは特定できません。

したがって、特定年式で新たに採用された装備としては扱わず、VR38DETTの燃料制御を理解するための技術要素として紹介します。

加圧式リザーバータンクはなぜ必要?

高出力エンジンでは、冷却水の管理も重要です。

エンジンは燃料を燃焼させることで大量の熱を発生させます。

特に高負荷走行では、冷却系統に求められる性能が高くなります。

加圧式リザーバータンクは、冷却系統の圧力や冷却水の状態を管理するための構造の一部です。

冷却水の膨張への対応や、冷却系統内の圧力管理などに関係します。

ただし、加圧式リザーバータンクがあるからといって、冷却性能に問題が起こらないわけではありません。

ラジエーター、配管、ホース、冷却水、冷却ファンなどの状態も重要です。

中古車で冷却水の減少や異常な温度上昇が見られる場合は、原因を自己判断せず専門店で点検を受けるべきです。

また、加圧式リザーバータンクの構造や仕様については、年式別の公式整備資料で確認する必要があります。

フジツボ製チタン合金マフラーの役割

GT-R NISMOでは、フジツボ製チタン合金マフラーも特徴的な装備です。

チタン合金は軽量化に適した素材で、高性能車の排気系にも使用されています。

2020年モデルでは、手作業で仕上げられた青色のエキゾーストフィニッシャーも特徴となりました。

排気系の設計は、排気抵抗、重量、音質などに関係します。

ただし、チタン合金マフラーだけで何PSの出力向上が得られるかは、個別の測定データがなければ判断できません。

また、マフラーの形状や仕様はモデルイヤーによって異なる場合があります。

中古車では純正品か交換品かを確認し、交換されている場合は保安基準への適合状況も確認したいところです。

※画像はAIによるイメージ

GT-R NISMOの600PSを伝える6速DCTとアテーサE-TSとは?

GT-R NISMOは、GR6型6速デュアルクラッチトランスミッションと電子制御4WDのアテーサE-TSを採用しています。

この2つは、エンジンの出力をタイヤへ伝え、走行状況に応じて駆動力を制御するための重要な仕組みです。

GR6型6速DCTの特徴

DCTとは、デュアルクラッチトランスミッションの略称です。

2つのクラッチを使い分け、異なる変速段を担当することで素早い変速を可能にします。

GT-RのGR6型DCTは、一般的なトルクコンバーター式ATとは構造が異なります。

また、R35型GT-Rには3ペダル式のマニュアルトランスミッションが設定されていません。

運転操作はアクセルとブレーキの2ペダルで行います。

必要に応じてパドルシフトを使い、運転者が変速段を選択することもできます。

DCTの利点は、変速を素早く行えることです。

一方、構造が複雑なため、整備や診断には専用の知識と設備が必要になります。

中古車では、変速時の異常や警告表示、整備履歴の確認が重要です。

AレンジとMレンジの違い

GT-RのDCTには、自動変速を行うAレンジと、運転者が変速操作を行うMレンジがあります。

Aレンジでは、走行状況やアクセル操作に応じて変速が行われます。

Mレンジでは、パドルシフトを使って運転者が変速段を選択します。

例えば、一般道での通常走行ではAレンジを使い、走行状況に応じて変速段を選びたい場合にはMレンジを利用できます。

ただし、Mレンジでもエンジンやトランスミッションを保護するための制御が働きます。

すべての変速要求が無条件に実行されるわけではありません。

AレンジとMレンジはR35の変速機を理解するための基本的な区分ですが、具体的な制御内容は年式によって異なる可能性があります。

購入する車両の操作方法については、該当年式の取扱説明書で確認してください。

R・NORMAL・SAVEモードの違い

GT-Rでは、走行状況に合わせてトランスミッションの制御特性を切り替えられます。

代表的なモードは次の3つです。

  • Rモード:スポーツ走行を意識した変速制御
  • NORMALモード:通常走行向けの変速制御
  • SAVEモード:穏やかな変速や燃料消費への配慮を重視した制御

これらは、エンジンの最高出力を600PSから別の数値に変更するためのモードではありません。

主に変速特性などを走行状況に合わせるための機能です。

なお、R35の初期モデルにはSNOWモードなど、異なる名称の設定が使われた時期もあります。

モード名や制御内容を確認するときは、対象車両のモデルイヤーをそろえる必要があります。

アテーサE-TSは前後輪の駆動力をどう制御する?

アテーサE-TSは、電子制御によって前後輪への駆動力配分を調整する4WDシステムです。

GT-Rでは、運転操作や車両の動きに応じて駆動力の配分を制御します。

そのために、ステアリング操作量、車両の旋回状態、加速度などの情報が利用されます。

舵角センサーはステアリングの操作状態を検出する装置です。

ヨーレートセンサーは車両が旋回する動きを把握し、Gセンサーは加速度を検出します。

これらの情報を利用することで、車両の状態に応じた駆動力制御が可能になります。

ただし、4WDだからといって、すべての路面で制動距離が短くなるわけではありません。

タイヤの摩擦力や路面状態には限界があり、電子制御によってその限界がなくなることはありません。

600PSという大きな出力を持つGT-Rでも、安全な走行には適切なタイヤと運転操作が必要です。

2024年モデルのフロントメカニカルLSDとは?

2024年モデルのGT-R NISMOでは、フロントメカニカルLSDが採用されました。

LSDは、リミテッド・スリップ・ディファレンシャルの略称です。

通常のディファレンシャルは、左右の車輪が異なる速度で回転できるようにする装置です。

しかし、左右のタイヤで路面への接地条件が異なる場合、駆動力を有効に伝えにくくなることがあります。

LSDは、左右輪の回転差を制限することで駆動力の伝達特性を調整します。

日産は2024年モデルのNISMOについて、フロントメカニカルLSDと4WD制御の最適化によってコーナリング性能の向上を図ったと説明しています。

この改良の意味は、エンジン出力を増やすことではなく、旋回時に駆動力を利用しやすくすることです。

ただし、LSDの効果は路面やタイヤ、運転操作などによって変わります。

装備があるだけで、すべての走行条件において必ず速くなるとは限りません。


GT-R NISMOは年式で何が違う?2020年・2024年・2025年モデルを比較

GT-R NISMOは、登場時から600PSという最高出力を維持しながら、2020年モデルでターボ応答性や軽量化、2024年モデルで空力性能や駆動制御を改良しました。

中古車選びでは、最高出力が同じでも装備や走行特性が異なる点に注目する必要があります。

年式別の改良ポイント

モデル 最高出力 主な改良・特徴
初期型NISMO 600PS 専用エンジン、空力部品、サスペンション
2020年モデル 600PS ターボ応答性、軽量化、ブレーキ
2024年モデル 600PS 空力設計、フロントLSD、4WD制御
2025年モデル 600PS 後期型の専用装備と基本性能を継承

この比較で注目したいのは、改良の対象が年式によって異なることです。

2020年モデルはエンジンの応答性と車両の運動性能に関わる改良が中心です。

2024年モデルでは、空気の流れや駆動力の伝達特性に関わる改良が目立ちます。

したがって、同じ600PSでも、どの年式を選ぶかによって得られる装備や性能の特徴が変わります。

2020年モデル:ターボ応答性を約20%改善

日産が2019年4月17日に発表した2020年モデルでは、GT3レーシングカーの技術を活用した専用ターボが採用されました。

日産の公表値では、ターボチャージャーのレスポンスが約20%改善しています。

この数値はエンジンの最高出力の増加率ではありません。

最高出力は600PSのまま、アクセル操作に対する応答性の向上を目指した改良です。

また、カーボン素材の採用範囲も拡大されました。

ルーフ、エンジンフード、フロントフェンダー、バンパー、トランクリッドなどの外装部品にカーボン素材を使用しています。

日産は、これらの外装部品について従来仕様から約10.5kgの軽量化を達成したと説明しています。

ここでいう約10.5kgは、対象となる外装部品の軽量化に関する数値です。

車両重量全体が同じ量だけ減少したと読み替えることはできません。

2020年モデルでは、カーボンセラミックブレーキも採用されました。

カーボンセラミックブレーキは、高負荷走行での制動性能などを重視した装備です。

一方で、一般的な鋳鉄製ブレーキとは部品の構造や点検方法が異なります。

中古車ではローターの状態や交換履歴を確認する必要があります。

2024年モデル:空力性能と駆動制御を改良

日産は2023年1月13日に、2024年モデルのGT-Rを公開しました。

このモデルでは、フロントバンパーやリアバンパー、リアウイングなどの空力設計が見直されています。

空力性能とは、走行中に車体の周囲を流れる空気が、車両の安定性や抵抗に与える影響を指します。

スポーツカーでは、空気抵抗だけでなく、ダウンフォースも重要です。

ダウンフォースは、空気の流れによって車体を路面方向へ押し付ける力です。

日産は2024年モデルについて、空気抵抗の増加を抑えながらダウンフォースを高める方向で改良したと説明しています。

NISMOではリアウイングの形状や配置も変更されました。

さらに、フロントメカニカルLSDと4WD制御の最適化が行われています。

この組み合わせによって、コーナリング時の駆動力の伝達を改善することが狙いです。

ただし、空力性能の改善量や走行タイムの短縮幅については、比較条件がそろった公式数値を本記事では確認できていません。

そのため、特定の増加率やタイム短縮を断定することは避けます。

NISMO Special Editionは600PSより高出力?

GT-R NISMO Special Editionの最高出力も600PSです。

最大トルクも652N・mで、通常のNISMOより馬力を高めた仕様ではありません。

2022年モデルのSpecial Editionでは、エンジン内部の高精度重量バランス部品が特徴として紹介されています。

ピストンリング、コンロッド、クランクシャフトなどの重量バランスを高精度に管理した部品が採用されています。

重量バランスを高めることは、エンジンの回転時に発生する振動や回転特性に関係します。

ただし、各部品の具体的な精度や性能差を数値で評価するには、追加の技術資料が必要です。

また、Special Editionには専用の外観装備もあります。

2022年モデルでは、NACAダクト付きのクリアカーボン製エンジンフードや、赤いリム加飾を施した20インチ鍛造ホイールなどが特徴でした。

NACAダクトは、空気の流れを考慮して設計された導風用ダクトです。

専用カラーの匠ネームプレートも採用されています。

つまり、Special Editionは最高出力を増やすモデルではなく、エンジン部品の精度や専用装備に特徴を持たせた仕様です。

なお、これらの装備をすべての年式のSpecial Editionに共通するものとして扱うことはできません。

購入する際は、対象年式の公式カタログで装備を確認してください。

2025年モデルのGT-R NISMOの価格はいくら?

2025年モデルの国内向けGT-Rについて、公表された車両本体価格は次のとおりです。

グレード 車両本体価格(税込)
GT-R ピュアエディション 14,443,000円
GT-R NISMO 30,085,000円
GT-R NISMO Special Edition 30,613,000円

2025年モデルの価格情報に基づくと、ピュアエディションとNISMOの差額は15,642,000円です。

NISMOとSpecial Editionの差額は528,000円になります。

ただし、これらは当時の国内向け車両本体価格であり、現在の中古車販売価格ではありません。

また、価格の比較では対象グレードとモデルイヤーをそろえる必要があります。

2025年モデルのNISMOと、異なる年式の通常GT-Rを比較すると、装備や価格条件が一致しないためです。

購入総額には、車両本体価格以外に登録費用、税金、保険料、整備費用などが加わります。

実際の購入予算は、販売店が提示する支払総額で判断してください。

2025年8月にR35 GT-Rが生産終了

R35型GT-Rは、2007年の登場から長期間にわたって生産されました。

日産は2025年8月26日に、R35 GT-Rの生産終了を公表しています。

ここでいう2025年8月26日は、生産終了が公表された日です。

すべての車両が同日に製造されたという意味ではありません。

生産終了後は、既存車両の状態や整備履歴が購入判断で重要になります。

一方、生産終了によって中古車価格が必ず上昇するとは限りません。

価格は需要や供給、走行距離、車両状態、整備履歴などによって変動します。

特にNISMOは専用部品を多く使用しているため、部品供給や整備対応についても事前に確認したいところです。

※画像はAIによるイメージ

GT-R NISMOと通常GT-Rの価格差・維持費・選び方

GT-R NISMOと通常GT-Rを選ぶ際は、最高出力の差だけでなく、専用装備、購入価格、維持費、使用目的を比較することが重要です。

特に2025年モデルのピュアエディションとNISMOでは、車両本体価格に約1,564万円の差があります。

約1,564万円の価格差は何に対するもの?

2025年モデルの価格を比較すると、ピュアエディションは14,443,000円、NISMOは30,085,000円です。

差額は15,642,000円になります。

最高出力の差は570PSと600PSなので、30PSです。

単純に価格差を出力差で割ると、1PS当たり521,400円という計算になります。

しかし、この計算だけでNISMOの価値を判断することはできません。

NISMOには、専用ターボ、空力部品、サスペンション、ブレーキ、シート、駆動制御など、通常モデルとは異なる装備が採用されているためです。

ここで大切なのは、価格差を馬力の追加料金として考えるのではなく、専用の走行性能と装備に対する費用として考えることです。

例えば、サーキット走行を視野に入れ、専用の空力性能やブレーキ性能に価値を感じる人なら、NISMOを選ぶ理由があります。

一方、日常の移動や週末のドライブが中心であれば、通常GT-Rでも十分な性能を備えています。

価格差を正当化できるかどうかは、使い方によって変わります。

また、専用装備の価格差を個別に算出して合計しても、車両本体価格の差額と一致するとは限りません。

車両価格には、開発費や生産体制なども関係するためです。

パワーウェイトレシオはどう比較する?

パワーウェイトレシオは、車両重量を最高出力で割った指標です。

一般的にはkg/PSで表し、数値が小さいほど1PS当たりの車両重量が軽いことを意味します。

計算式は次のとおりです。

パワーウェイトレシオ=車両重量(kg)÷最高出力(PS)

ただし、GT-R NISMOと通常GT-Rの正確な比較には、同じモデルイヤーの国内向け公式諸元表に記載された車両重量が必要です。

今回の資料では、2025年モデルの各グレードに対応する車両重量を一次情報で確定できていません。

そのため、仮の車両重量をGT-Rの実際の数値として扱った計算は掲載しません。

パワーウェイトレシオを比較する場合は、ピュアエディションとNISMOそれぞれの公式車両重量を確認し、570PSと600PSで計算する必要があります。

また、パワーウェイトレシオだけで実際の加速時間が決まるわけではありません。

タイヤ、ギア比、駆動制御、路面状態なども関係します。

0-100km/h加速は何秒?

GT-R NISMOの加速性能を調べると、0-100km/h加速時間が気になる人も多いでしょう。

しかし、対象年式と測定条件を明確にした日産の公式数値を今回の資料から確認できないため、特定の秒数は断定しません。

加速時間は、路面の摩擦、タイヤの温度、外気温、車両重量、発進制御などによって変わります。

異なる媒体の測定結果を比較する場合も、条件がそろっていなければ単純な優劣は判断できません。

特に高出力の4WD車では、発進時にタイヤが駆動力をどれだけ路面へ伝えられるかが重要です。

加速性能を比較する際は、測定条件が明示されたデータを使うことが適切です。

燃費と年間燃料費はどのくらい?

GT-R NISMOは無鉛プレミアムガソリンを指定燃料とする高性能車です。

燃料費を考える際には、年間走行距離と実際の燃費、ガソリン価格を組み合わせる必要があります。

2025年モデルの燃費については、今回の資料ではWLTCモード燃費と対象グレードの対応を公式諸元表で確定できていません。

そのため、未照合の7.8km/LをNISMOの確定したカタログ燃費としては掲載しません。

ここでは燃料費の計算方法を示します。

年間燃料費=年間走行距離÷実燃費×ガソリン単価

例えば、年間10,000km走行する場合、実燃費が分かれば必要な燃料量を計算できます。

その燃料量に、購入時点のハイオクガソリン単価を掛ければ年間燃料費の概算になります。

ただし、実燃費は交通状況、運転方法、車両状態などによって変わります。

カタログ燃費をそのまま年間燃料費の確定値として扱うことはできません。

また、GT-R NISMOの維持費には燃料代以外の費用もあります。

高性能タイヤ、ブレーキ、エンジンオイル、DCT関連の整備、車検、保険料なども考慮する必要があります。

特に専用部品は、通常GT-Rと同じ価格や交換条件とは限りません。

購入前には、車両価格だけでなく、今後必要になる整備費用も見積もっておきたいところです。

中古GT-R NISMOの点検は何を優先する?

中古車を選ぶ際は、走行距離や年式だけでなく、整備履歴と現在の状態を確認することが重要です。

私が点検項目を整理するなら、次の順番で確認します。

  • 第1優先:DCT・駆動系

変速時の異常、警告表示、異音、整備履歴、修理履歴を確認する。

  • 第2優先:冷却系統・エンジン

冷却水の漏れ、異常な温度上昇、オイル漏れ、警告履歴、整備記録を確認する。

  • 第3優先:ブレーキ・タイヤ

ローターの損傷、摩耗、交換履歴、タイヤの状態と適合性を確認する。

  • 追加確認:車両履歴

修復歴、改造内容、サーキット使用歴、保証条件を確認する。

この順番は、故障の発生頻度を示す統計的な順位ではありません。

購入前に見逃した場合の影響や、診断・修理の専門性を考慮した筆者の確認順序です。

GR6型DCTは複雑な構造を持つため、異音や変速の違和感がある場合は専門店での診断が必要です。

冷却系統についても、冷却水の減少や温度異常だけで原因を特定することはできません。

ブレーキは安全に直結するため、異常が疑われる場合は優先して点検する必要があります。

特に2020年モデル以降のカーボンセラミックブレーキについては、ローターの状態や交換費用を確認したいところです。

整備費用の見積もりでは、部品代、工賃、追加作業、消費税を分けて提示してもらうと比較しやすくなります。

また、専用部品の供給状況や納期についても確認しておくと安心です。

通常GT-RとNISMOはどんな人に向いている?

通常GT-Rが向いているのは、570PSという高性能を備えたGT-Rを、購入価格や日常使用とのバランスを考えて選びたい人です。

街乗りや週末のドライブが中心なら、通常モデルも有力な選択肢になります。

一方、NISMOは専用の空力部品、足回り、ブレーキ、駆動制御などに価値を感じる人に向いています。

GT-Rの高性能仕様としての技術や専用装備を重視するなら、NISMOを選ぶ理由があります。

ただし、専用サスペンションやシートの特性が、すべての人にとって快適とは限りません。

中古車では個体差も大きいため、整備状態に不安のあるNISMOより、状態のよい通常GT-Rを選ぶほうが合理的な場合もあります。

購入前には、可能であれば実車の乗り心地やシートの適合性を確認したいところです。

600PSからさらに馬力を上げる必要はある?

GT-R NISMOは純正状態で600PSを発揮します。

さらに出力を高めるチューニングも考えられますが、エンジンだけを変更すればよいわけではありません。

出力を高めると、燃料供給、冷却性能、トランスミッション、駆動系などへの負荷が変化する可能性があります。

また、ECUや排気系の変更によって、排出ガス規制、騒音規制、車検適合性、保証条件などの確認が必要になる場合があります。

純正の600PSは、エンジンと車両全体の構造や制御を組み合わせて成立している性能です。

馬力を増やすことが、そのまま扱いやすさや耐久性の向上につながるとは限りません。

チューニングを検討する場合は、使用目的と予算を整理し、GT-Rに詳しい専門店へ相談することをおすすめします。


【考察】GT-R NISMOはなぜ600PSのまま進化したのか?

ここからは、日産の公表情報と年式別の改良内容を踏まえ、筆者としてGT-R NISMOの技術的な価値を考えます。

私が注目したのは、最高出力600PSという数字を維持しながら、アクセル応答、旋回時の駆動力伝達、制動性能という異なる領域が改良されてきたことです。

なぜこの記事を書こうと思ったのか

GT-R NISMOについて調べると、まず目に入るのが600PSという大きな数字です。

しかし、通常GT-Rとの価格差や年式ごとの改良を考えると、馬力だけでは説明できない部分が多くあります。

例えば、2025年モデルのピュアエディションとNISMOでは、車両本体価格に15,642,000円の差があります。

それに対して、最高出力の差は30PSです。

この数字だけを見ると、NISMOの価格差を理解しにくいと感じました。

そこで、エンジン出力を高める技術だけでなく、その出力をどのように使う設計なのかを整理したいと考えました。

この記事は、私がGT-R NISMOを所有・試乗・整備した経験をまとめたものではありません。

公開されている技術情報とカタログ数値をもとに、初心者が判断しやすい形へ整理したものです。

2020年と2024年の改良を3つの観点で分析

GT-R NISMOの進化を理解するには、最高出力だけでなく、どの走行場面に影響する改良なのかを考えると分かりやすくなります。

私は、次の3つの観点で整理するのが適切だと考えます。

1.アクセル応答:2020年モデルの専用ターボ

2020年モデルでは、ターボチャージャーの応答性が改善されました。

これは、アクセルを操作した際のエンジンの反応に関わる改良です。

例えば、コーナー出口でアクセルを踏み始める場面では、駆動力がどのように立ち上がるかが重要になります。

筆者としては、最高出力の数値よりも、運転者の操作に対して必要な力を発生させやすくすることに意味があると考えます。

ただし、実際の運転感覚については、同じ条件で比較した試乗データが必要です。

2.旋回時の駆動力伝達:2024年モデルのLSDと4WD制御

2024年モデルでは、フロントメカニカルLSDと4WD制御が改良されました。

これは、エンジンが発生した力を左右輪や前後輪へどのように伝えるかに関係します。

例えば、旋回中に左右のタイヤの接地条件が異なる場合、駆動力を有効に伝えることが重要になります。

LSDと4WD制御の改良は、そのような場面での駆動力の利用を改善する方向の技術です。

私は、これを600PSという出力を増やすのではなく、路面へ伝える過程を改善する取り組みと捉えています。

3.制動性能:2020年モデルのカーボンセラミックブレーキ

2020年モデルでは、カーボンセラミックブレーキが採用されました。

高性能車では、加速する能力だけでなく、減速する能力も重要です。

特に高負荷走行では、ブレーキに大きな熱負荷がかかります。

カーボンセラミックブレーキの採用は、そのような使用条件を考慮した装備といえます。

ただし、一般道での制動距離がすべての条件で短くなるとは限りません。

タイヤや路面状態、ブレーキ温度などによって結果は変わります。

この3つを並べると、GT-R NISMOの改良が単なる馬力向上ではなく、加速・旋回・減速という車両の基本的な動きを対象としていることが分かります。

600PSを「発生させる技術」と「使う技術」は違う

ここで、GT-R NISMOの技術を2つに分けて考えてみます。

一つは、エンジンが600PSを発生させるための技術です。

ターボチャージャー、燃料噴射制御、点火時期制御、冷却系統などが該当します。

もう一つは、発生した600PSを走行性能へつなげる技術です。

DCT、4WD制御、LSD、タイヤ、サスペンション、ブレーキ、空力部品などが関係します。

この2つは似ているようで、役割が異なります。

例えば、エンジンの最高出力が同じでも、ターボの応答性が変わればアクセル操作に対する反応が変化する可能性があります。

また、LSDや4WD制御が変われば、旋回時の駆動力の伝達特性も変わります。

つまり、同じ600PSというカタログ数値でも、車両としての特性が同じとは限りません。

私は、この違いを理解することがGT-R NISMOの年式比較で最も重要だと考えます。

約1,564万円の価格差をどう評価する?

2025年モデルの通常GT-RとNISMOの価格差は、約1,564万円です。

この金額をどう評価するかは、購入者が何を求めるかによって変わります。

例えば、日常使用が中心で、GT-Rの加速性能やデザインを楽しみたい人なら、通常GT-Rのほうが合理的な選択になる場合があります。

一方、専用の空力性能、ブレーキ、足回り、駆動制御などに価値を感じる人なら、NISMOを選ぶ理由があります。

ここで私が重視したいのは、価格差の大きさだけでなく、購入後にその専用装備をどの程度必要とするかです。

サーキット走行を視野に入れる人と、一般道でのドライブを中心に考える人では、必要な性能が異なります。

また、NISMOの専用装備は維持費にも影響する可能性があります。

そのため、購入時の価格差だけでなく、タイヤやブレーキなどの交換費用も含めて考えるべきです。

私は、NISMOの価格差を正当化しやすいのは、専用装備の性能や技術的な特徴を明確に求めている場合だと考えます。

反対に、単に600PSという数字だけが目的なら、通常GT-Rとの差額に見合う価値を感じにくい可能性があります。

生産終了後は整備状態の確認が重要になる

R35 GT-Rは2025年に生産を終了しました。

今後、中古車としてGT-R NISMOを選ぶ場合には、年式や走行距離だけでなく、整備履歴や車両状態の確認が重要になると考えます。

ここで注意したいのは、カタログ上の600PSと、個々の中古車の実際の状態は別の問題だということです。

整備記録が残っていても、その車両が現在600PSを発揮していると証明できるわけではありません。

実際の出力を確認するには、適切な条件での測定が必要です。

一方、整備記録や診断によって、過去の整備内容や現在の異常の有無を確認することはできます。

例えば、DCTの警告履歴、冷却系統の状態、エンジンの異常、ブレーキの損傷などは、購入前に確認したい項目です。

特に高額な専用部品については、交換が必要になった場合の費用と納期を把握しておくことが大切です。

私は、中古のGT-R NISMOを比較するなら、最高出力や専用装備を確認した後、整備履歴と現在の診断結果を重視します。

生産終了によって希少性が注目される可能性はありますが、将来の中古車価格が必ず上昇するとは限りません。

購入後も安心して維持できるかどうかを、車両価格と同じくらい重要な判断材料にするべきでしょう。


まとめ:GT-R NISMOの馬力は600PS、通常R35との差は30PS

GT-R NISMO(R35型)の最高出力は600PS/6,800rpm、最大トルクは652N・m/3,600rpmです。

2017年モデル以降の通常GT-Rの代表的な570PS仕様と比較すると、最高出力は30PS高くなっています。

600PSを発揮するVR38DETT型3.8L V6ツインターボエンジンには、専用ターボや燃焼制御などの技術が採用されています。

また、GR6型6速DCTとアテーサE-TSによって、エンジンの出力を走行性能へつなげています。

2020年モデルではターボの応答性や軽量化、ブレーキが改良され、2024年モデルでは空力性能や駆動制御が見直されました。

通常GT-Rとの価格差は大きいものの、NISMOには専用装備や車両全体の設計に特徴があります。

購入を検討する際は、同じ年式・市場の仕様で比較し、使用目的、維持費、整備状態を確認することが大切です。

600PSという数字はGT-R NISMOを知る入口ですが、購入判断では、その出力を支える技術と車両全体の状態まで確認しましょう。


よくある質問

GT-R NISMOは700馬力あるのですか?

純正のR35型GT-R NISMOの最高出力は600PSです。

700PSなどの数値が紹介されている場合は、チューニング車両や別仕様の可能性があるため、純正仕様と区別して確認してください。

GT-R NISMOと通常GT-Rでは何馬力違いますか?

2017年モデル以降の通常GT-Rの代表的な570PS仕様と比較すると、NISMOは30PS高い600PSです。

通常GT-Rの最高出力は年式によって異なるため、比較するモデルイヤーを確認してください。

GT-R NISMO Special Editionは通常NISMOより速いのですか?

両モデルとも最高出力600PS、最大トルク652N・mです。

Special Editionには高精度重量バランス部品や専用装備がありますが、同じ条件で測定された加速データがなければ、どちらが速いかは断定できません。

参考にした主な情報

本記事は、CARPRIMEが2025年1月20日に更新した萩原文博氏による「日産 GT-R NISMOのエンジンやミッションは?馬力はどのくらいなのか」を出発点にしています。

エンジン、トランスミッション、4WDシステムに関する技術的な論点を踏まえ、日産自動車の公表情報にある年式別の改良内容や価格情報を追加して整理しました。

技術仕様や改良内容の確認対象とした主な一次情報は、以下の日産自動車の公式発表・資料です。

  • 日産自動車「NISSAN GT-R NISMO」発表資料(2013年11月19日)
  • 日産自動車「2020年モデル『NISSAN GT-R NISMO』を発表」(2019年4月17日)
  • 日産自動車「日産GT-R 2024年モデルを公開」(2023年1月13日)
  • 日産自動車「日産GT-R 2025年モデルを発表」(2024年3月14日)
  • 日産自動車「日産GT-R」国内向け公式カタログ・主要諸元表(2025年モデル)
  • 日産自動車のR35 GT-R生産終了に関する公式発表(2025年8月26日)

公式情報の確認先は、日産自動車のニュースルームおよび公式車種情報です。

本記事では、未照合のURLを掲載して参照先を誤認させることを避けるため、個別資料のURLは記載していません。資料名と発表日についても、公開前に公式原文との最終照合が必要です。

また、2020年モデルのターボレスポンス約20%改善と外装部品約10.5kg軽量化については、日産が公表した改良内容として扱っていますが、測定条件や対象部品の詳細は公式原文で再確認する必要があります。

気筒別点火時期制御、インジェクター駆動回路、加圧式リザーバータンク、マフラーなどの年式別適用範囲についても、対象車両の公式整備資料との照合が必要です。

2025年モデルの燃費と対象グレードの対応、車両重量を使ったパワーウェイトレシオについては、一次資料で数値を確定できていないため、未確認の数値を確定情報として掲載していません。

本記事に記載した車両本体価格は対象年式の国内向け価格であり、現在の中古車相場や購入総額を示すものではありません。

仕様や装備、部品供給、整備条件は年式や車両状態によって異なります。購入や整備を検討する場合は、対象車両の車台番号に対応する日産の公式資料と販売店の最新情報を確認してください。

執筆:速水疾風(はやみはやて)
乗り物の疑問を初心者目線で整理するDIYリサーチャー

コメント

タイトルとURLをコピーしました